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製品のあゆみ

バスワンマン機器の開発

1960年代以降、路線バスのワンマン化が広がりました。その当時の運賃箱はただ現金を収納するだけの簡便なもので、硬貨両替機は別に設置しておりました。メーカーも数社がひしめき合う中、当社は難関だった紙の繰出し機構を早期に完成させた「整理券発行機」(1967年)と、現金収納部と両替機を一体化して投入金を両替の種銭に使う「循環式運賃箱」(1971年)を発売いたしました。以降、紙幣両替のニーズが高まり、各メーカーは運転者の手動操作で紙幣両替できる運賃箱を発売いたしますが、当社は自販機分野において自動両替機を製造していたノウハウを応用し、1978年に運転者の操作が不要な「ノータッチ式自動紙幣両替機付運賃箱」を発売しております。

1986年には、現在の「即時計数式」の基礎となるFA運賃箱が完成いたします。整理券発行機もサーマル印字式(感熱紙に印字する方式)にして、停留所や乗車系統などのデータを整理券にバーコードで印字し、運賃箱に投入すると瞬時に読取って、乗車運賃を計算し、投入した運賃と所定運賃を照合させる画期的なシステムを開発いたしました。全国からユーザーの見学が相次ぎ、販売台数が増加いたしました。このシステムを核として、現在においても、「即時計数式」の運賃箱を更に発展させて高機能化・スリム化を図っております。

運賃収受機器以外のバスワンマン機器についても、フルラインナップで開発・製造しております。2017年には表示器関連製品を手がける株式会社指月電機製作所の情報機器システム事業を譲り受けました。その結果、液晶運賃表示器、行先表示器及び音声合成放送装置など運賃収受関連機器以外の表示・案内関連機器も含めて、現在トータルソリューション提案ができる体制が整っております。
即時計数式 FA型運賃箱(1986年製造) 即時計数式 FA型運賃箱(1986年製造)

機器からシステムへの進展

近年のバスのワンマン機器においては高度化・システム化が進んでおります。
2008年においては、運賃箱に制御部を設けて情報端末化することで、ICカード機器、運賃表示器、行先表示器及び音声合成放送装置などの各種機器を統合的に管理するシステムを開発しました。これは各種機器を統合的に制御する車載側のキーステーションとしてバス運賃箱を活用し、機器の制御に必要なデータの更新について運賃箱用金庫を介して行う「統合管理システム」であります。
 

更には「統合管理システム」の発展系として、2015年には運賃箱、ICカード機器、運賃表示器などのバス用ワンマン機器をネットワーク接続するシステムを開発しました。バス用ワンマン機器の各種データのリアルタイム相互配信を行い、バスロケーションシステムと連動することで精度の高いデータの収集が可能となる「バス車載機器のオンライン化」を進め、IoT時代の先駆けとして製品展開をしております。

バス統合管理システム
バス統合管理システム

交通系総合機器メーカーへの飛躍

現在、当社では交通系インフラ市場をターゲットとしてバス用のワンマン機器以外の新たな製品展開を進めております。
バス以外の交通インフラ市場として鉄道用機器も製造しており、鉄道車両向けの運賃箱及び運賃表示器などを手がけるとともに、駅・ホーム向けに発車標や各種表示器も作成しております。
加えて、2017年にソフトウエア開発会社のソタシステム株式会社を子会社化いたしました。ソタシステム株式会社は交通系インフラ案件、ETC関連開発案件及びその他社会インフラ系案件のシステム開発に強みをもっており、当社グループとして「システム開発事業」の拡張を進めたうえで、ハードとソフトの両面から新たな付加価値をもった製品を創造してまいります。
 

当社グループにおいては今後も引き続き、キャッシュレス、通信、AI技術などの進歩を踏まえて、当社の社是である「開拓の精神」をもって社会に貢献する新製品を開発してまいります。

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